日本庭園と骨董

骨董品だけがもつ不思議な魅力

骨董品のほとんどが今よりも自然が豊かで身近に感じられるような時代につくられました。土や木、植物や石や鉄という自然物を加工して手でつくられ、つくり手の心や使い手のぬくもりが引き継がれてきています。長い年月、世代の橋渡しをしながら、キズやへこみ手擦れのあとも微妙な風合いとなって味をうみ、独特の美しさを持つことが骨董品だけが持っている不思議な魅力です。 時代をこえてきた本当にいいものとはもはやただのものであることを越えて、そこには魂が宿っているようにも感じられ、先人の築いた美意識というものを日本人の心に継承していく役割も担っています。いずれは土などに返っていくものですが、骨董品として愛されることで、新たな生命をもらいその寿命をもこえていくのです。先祖が愛し、大切にしてきた日本の文化を知るには骨董品は適しており、単に古くさいものと片づけるのではなく、古く美しいものを愛することは歴史を思い、文化を慈しみ、人に対する優しさにつながっていきます。